発信者IPと名寄せ問題

表現の完全な匿名性を排除することがプライバシーにどの程度影響を及ぼすか。論点は P2P を含む匿名での情報発信ツールを作成する場合に意識すべきこと。

benli: プライバシー情報放流装置
このコメントの続きになります。私があちらでコメントしていた時点では名寄せでの個人特定の話は意識していませんでした_o_。


表現に関する責任を完全に放棄させてはならない。表現者を追跡できる手段は絶対に必要である。ただし誰にでも追跡できてはいけない。

このことは自由の拘束とは異なる。

そのためには表現に対してダイヤルアップ IP をバインドして記録しておけば十分であると思っている。違法な表現に対しては ISP が発信者を開示することができる。これは常にできる必要は無い。表現者が違法な表現を無責任に放出することを抑制する効果があれば良いと考える。

しかし、最近は固定 IP が増えてきている。増えてきているといってもそれだけで(ISP 以外に)個人特定されるわけで無い限りは、ある程度の匿名での表現の自由は保たれているのだが、この場合、複数の表現を収集され、名寄せによって個人特定されることがある。

ダイヤルアップによる接続時の IP 付与は、ISP のみが個人との照合が可能なワンタイム ID を都度貰うという、プライバシーと追跡可能性の両面においてバランスの取れた方式であったと思う。

ということは、自己責任で特に望んだ場合以外は、IP を比較的短時間リースするようにすれば、プライバシーは問題にならない程度に守られると考えられる。

とはいえそれはインフラがそのようにならないとしょうがない話で現状は理想論。ただしこの点は踏まえたうえで、winny がどうなっていれば良かったか?を考えるのは有用。
winny は発信者を特定できないように(意図した)策を施していた。これでは無責任の助長であり、(違法行為者が根本的な問題とはいえ)2ch と同様に責任を追及されるのは必然。何らかのトレーサビリティを仕組むべきであった。少なくとも作成者の免責という意味では IP のバインドで十分と考えていたが、名寄せによる任意の人間による個人特定は望まれないだろう。従って、winny は匿名性とトレーサビリティを両立するのであれば、コンテンツのインスタンス毎に異なる放流者 ID をバインドし、ID と発信者 IP アドレスの対応はどこかの放流者 logging server に記録するようにしておけば、一応の解決となる。


…まぁ若干苦しいですね^^;。logging server が安全でなければならないし、利用記録が一箇所に集積されちゃうと萎縮して普及しないだろうし。

ただまぁ、逆にそこまでして発信者 IP を隠して winny を使うなら、こちらで書いたような現存するサービスで匿名性も十分じゃないか、という話があるわけですが。やっぱり「今の」winny でなければならないケースがピンと来ない…。


あと、「6'' (ログ)(2004-08-18)」に記されているように、ISP だって信用できないという話があります。が、これはその ISP を選択した側にも責任の一端があるといえると思います。心配なかたは情報管理ポリシーがしっかりしている ISP でダイヤルアップ接続か短期間リースの DHCP が使えるところを探す必要があるのでは無いでしょうか。

あとさらに^^;、拡散したものがほっておいても拡散し続けてしまう問題というのは、私も問題だと思いますがここでは論点にはしていないです。その性質のせいで逮捕とは今の所なっていないと思っているので^^;。

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このページは、Shinが2004年8月23日 23:43に書いたブログ記事です。

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